シブキのパーティ「熱き風」は5名のメンバーで構成されていた。 リーダーのシブキは魔法使いであった。魔法発動体としてミスリル製のショートソードを使う。といって「魔法剣士」というわけではない。 剣に魔法を付与したり、斬撃を飛ばしたりなどの特殊効果を発揮することはできない。 彼女の剣には、あくまでも杖と同じ働きしかない。 「どうせなら、剣として使えた方が便利じゃねえか」 そういう乱暴な理屈で、持ち手の少ないミスリルソードを魔法発動体として携えていた。 伸長1メートル80センチのシブキは、筋骨たくましく剣士としても相当に「遣う」。 だが、彼女自身は自分はあくまでも魔法使いだと考えていた。 パーティーの壁役はロイドである。シブキが小柄に見えるほどの巨躯を誇り、熊と殴り合える腕力を有していた。身長実に2メートル15センチ。盾とロングソードを駆使するパワー型の剣士である。 アタッカーはデニス。トビヤマネ