株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR) 国立大学法人東京大学 学校法人昭和大学 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 本研究成果のポイント 自閉スペクトラム症(ASD)の状態を反映するバイオマーカーはこれまで存在せず、生物学的・脳科学的に根拠のある診断・治療は困難だった。 高い次元を持つ脳回路データについて、学習のためのサンプル数が数百以下と少ない場合にも、正しく汎化[1]できる先端人工知能技術を開発した。 人工知能技術により、ASDを脳回路から見分ける診断オッズ比[2]31.1のバイオマーカーを世界で初めて確立した。ASDに特徴的な脳内の機能的結合が少数発見され、これにより国と人種を超えたASD当事者・定型発達者(非当事者)の高精度な判別に成功した。 同定された機能的結合を治療の対象とする臨床研究を進めている。人工知能技術を複数の精神疾患に応用して、生物学的観点から再定義できる。発