ギャバードの述べる9か条( )内に私自身の短いコメントを入れる。これはBPDの治療だけでなく、パーソナリティ障害一般に言えることであろう。 柔軟性を保持すること。(岡野の「治療的柔構造」に相当する) 精神療法を実行するための条件を確立すること。(外部資源を用いた安定性、すなわち治療構造を確立すること) 受け身的なスタンスを回避すること。(治療者は受け身的なままにとどまらず、積極的に患者が見ようとしていないものに目を向けることを促す) 悪い対象への変形を許容すること。Allow transformation into the bad object. (患者は器質的に少しのトリガーにより反応しやすいところがある。BPDの患者は”bad-enough” object 「程悪い」対象を求めていて、治療者は成人君主のままでいたいという願望を放棄する必要がある。) 怒りの奥にある痛みに共感すること。(