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2022年11月18日のブックマーク (2件)

  • 見かけのユーザビリティの研究について

    見かけのユーザビリティの研究が語っていることを教訓的にまとめると、「デザイナーは、まず実質的なユーザビリティの向上を目指すべきであり、その後、可能なかぎり見かけのユーザビリティを高めるべく、審美性の向上を目指すべきだ」ということになる。 黒須教授 2022年11月8日 研究を始めた経緯 実は、筆者は、日立製作所の中央研究所からデザイン研究所に移籍した当時、世間のプロダクトデザイナーたちが美しさや格好良さなどの見た目の魅力を増そうとして努力していることに、一種の憤慨を覚えていた。いや、美しさや格好良さは悪いことではない。しかし、中央研究所でヒューマンインタフェースの研究をしてきた自分としては、審美性もさることながら、もっと使いやすさやユーザビリティにも力を入れるべきではないかと思っていたのだ。 それでも、デザイン研究所に在籍してしばらくするうちに、「認・操・快」というキーワードをプリントした

    見かけのユーザビリティの研究について
  • 感情と精神療法 やり直し 推敲 5

    治療者に出来る努力 ― 転移を活性化すること これまでの議論で述べたのは、来談者が治療者に興味を持ち、そこでインパクトのある出会いが生じることには多分に偶発性が絡んでいるということである。しかしそれでは治療者は偶発性に期待して手をこまねいて待つだけでいいのだろうか?フロイトはそこに治療者の匿名性や受け身性を強調した。しかしそれだけでは不十分であるばかりか逆効果にも働く可能性についてはすでに述べた。 そもそも人が他者に興味を持ち、その考えを知りかかわりを持ちたくなるのはどのような場合なのだろうか? それはその人の人間性や考えに触れることだ。私は大学時代のクラスメートU君を思い出す。彼は分厚い眼鏡をかけて小柄で目立たず、いつも静かに仲間の話を聞くだけだった。私には「地味な奴」くらいにしか映らなかった。しかしある他愛のない政治談議になり、意見を求められたときにさっそうと自分の考えを述べて、その姿