海洋のマイクロプラスチック(MPs)汚染が問題視されているが、空中に舞っている「エアボーン・マイクロプラスチック」(AMPs)も忘れてはならない。呼吸で体内に取り込んでしまう恐れがあるAMPsだが、ひとつの救いは森林が大量のAMPを吸着してくれているという事実だ。 海洋プラスチックゴミが粉砕されて海底に沈んだり、魚が餌といっしょに取り込んでしまう海のMPsはよく知られている。WWFジャパンによれば、人は1年間に平均10万粒の海洋MPsを摂取していて、重量にすると1週間で最大約5グラム、クレジットカード1枚分にものぼるという。MPsが体内でどんな悪さをするかはよくわかっていないが、なんとなく気持ち悪い。これに空気から吸い込むAMPsが加わるとなると、気が滅入る。 しかし、AMPsを密かに回収してくれていたものがある。森林だ。木の葉には空気中の微粒子を吸着する能力があり、それが大気を浄化してい