本コラムでは流行や社会現象の裏にあるメカニズムに光をあてていく。今回はiPhoneとアンドロイド携帯の競争における「iPod touch」の微妙な立場をとりあげたい。 アップル社のスティーブ・ジョブズがかねてから「iPhoneの補助輪」だと語ってきたのがiPod touchである。 外見はiPhoneとよく似ていて、最新の第4世代は(1)電話がない、(2)GPSがないということ以外はほぼiPhoneと同じことができる。つまり、音楽やビデオクリップ、写真や動画撮影を楽しめるだけでなく、iPhoneアプリをダウンロードしたり、ゲームしたり、電子書籍を読んだり、無線LAN経由でインターネットにつながったり、メールをチェックしたりと、およそスマートフォンユーザーがやりたいことは、iPod touchでも大体できるのだ。iPadと違って、iPod touchなら産経新聞も無料で購読できる。価格も8G