税収の対GDP比を国際比較した図を図録5105で掲げたが、ここではその動向・推移を国際比較した。 税収については全体として1990年代までは各国とも上昇傾向にあったが、2000年以降はやや低下している。日本は1989年をピークに低下傾向に転じている。その後2000年代後半にかけてやや回復傾向にある。 日本の税収低下は所得課税で著しい。個人所得税より法人所得税のウエイトが相対的に大きな日本では、1990年以降のように景気が低迷すると赤字企業が所得税を払わなくなる影響が大きいと考えられる。景気回復のため2004年以降は上昇したが、リーマンショック後の08~09年は大きく低下した。法人税における欠損金の繰越控除制度があるためその後も簡単には税収が回復しない。2009年3月期から赤字だったトヨタは2013年3月期から黒字となったが、法人税を払うようになったのは過去最高益となった2014年3月期決算