百貨店が存亡の危機に追いやられている。コロナ禍前から百貨店の危機は囁かれていたが、新型コロナウイルス感染症(コロナ)が追い討ちをかけ、百貨店によっては、売上が単月で半分近くに落ち込む店もある。さまざまな評論家やアナリストが百貨店について分析をしている。だがその内容のほとんどはチグハグだ。理由は、以下の3つの本質論をないがしろにし、側(がわ)の議論に終始しているからである。 1.そもそも百貨店はいかにして生まれ拡大していったのか 2.なぜ百貨店は今のような危機に陥ったのか 3.百貨店の存在価値と成長戦略とは何か これらの分析を踏まえ、現状と百貨店の未来について語りたいと思う。 winhorse/istock 百貨店の本質は百貨、つまり、なんでもおいてあるという意味 百貨店とは、文字通り「百貨」、つまり、なんでも売っているという意味だ。概念的には百貨店の対立概念は「専門店」である。専門店は、例
![大丸、三越伊勢丹…誰も語れない百貨店分析 政府の施策が百貨店を殺す「本質的理由」 _流通・小売業界 ニュースサイト【ダイヤモンド・チェーンストアオンライン】](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/356eb4e2953cafb807be2dbb611500324f64a658/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fdiamond-rm.net%2Fwp-content%2Fuploads%2F2021%2F05%2FiStock-1272425732.jpg)