エロティック・キャピタル すべてが手に入る自分磨き 作者:キャサリン・ハキム 発売日: 2012/03/03 メディア: 単行本(ソフトカバー) 数年前に読んだ本であるが、思うところあって改めて再読。 「すべてが手に入る自分磨き」という邦訳版オリジナルの副題はどう考えてもミスリーディングである。ブルデューが提案した3つのキャピタル概念(エコノミック・キャピタル、カルチャー・キャピタル、ソーシャル・キャピタル)の理論に基づきながら4つめのキャピタル概念としての「エロティック・キャピタル」を提唱する、社会学的な内容の本だ。 著者は、美しさや性的魅力(また、社交スキルや自己演出能力など)は「資本」の一種である、と論じる。そして、学歴や教養などの文化的能力や人脈や地縁などの社会関係を「資本」として活用して自分のキャリアや財産形成に活かすことが社会的に認められているのだから、女性が自分のキャリアや財