NHK広島放送局が企画し、現在も進行中の「1945ひろしまタイムライン」に対する批判が噴出しています。この企画は「75年前のひろしまにSNSがあったら」という仮想のもと、Twitterで現在の日時に合わせて3人の(架空の)人物のツイートが流されているものです。このツイートを読んだ人は、まるで現在、自分も1945年のひろしまに住む人たちと同じ時間を過ごしているようなヴァーチャルな経験を通じて、主に原爆投下を中心とした「過去に存在した人々」の生をリアリティを持って感じることができます。つまり、この企画で発信されたツイート群は、当事者の経験を「当事者でない人」に生々しく追体験させようとします。 この企画で気をつけなければならない点は、以下の三つです。 (1)フィクションであること 3人の人物にはモデルがいますし、当時の日記等の資料を用いて、1945年を生きたかれらの生の言葉を元にしています。他方