久しぶりに医学書のレビューです。 誰も教えてくれなかった診断学―患者の言葉から診断仮説をどう作るか 野口 善令 福原 俊一 非常に評価の高いこの本、前々から読もうと思ってはそのままになっていたのですが、春休みになってやっと読むことができました。 とても良かったです。診断学、というより診断学の学び方で重要なことは何かを書いた本で、どうやって鑑別診断を絞っていくか、鑑別するためにはどういう視点から考えていけばいいか、検査をすることの意味などについて書かれています。 特に、診断の3つの軸(頻度、時間、アウトカム)の概念と、感度・特異度と陽性/陰性尤度比と検査前確率・検査後確率の解釈が素晴らしく、まだポリクリも始まっていない身ながら、非常に学ぶことの多い本でした。説明も十分に分かりやすく、臨床実習が始まる前にこの本を一読しておくと良いと強くお勧めできます。以前、「考える技術」を紹介しましたが、どち