ブレーキが付いていない自転車で公道を走り、摘発されるケースが急増している。「ピスト」と呼ばれる競技用自転車が若者の間で人気を呼んでいることが背景にあるが、死亡事故をきっかけに警察も取り締まりを本格化させている。 道交法は基準を満たすブレーキが付いていない自転車の通行を禁止。違反すると交通切符(赤切符)が切られ、5万円以下の罰金が科されることもある。 警察庁によると、2009年には2件だった摘発件数も10年には686件に急増。ことしは8月末現在で654件に達し、9割以上が警視庁管内だ。9月には、後輪ブレーキを外した自転車に乗っていたお笑いコンビ「チュートリアル」の福田充徳さん(36)も都内で取り締まりを受けた。ピストは競輪などで使われる自転車のことを指し、ギアが固定され、ペダルと後輪の回転が一致するのが特徴。ブレーキがないと、ペダルの回転を無理やり抑えて止まる必要があり、急停止は困難だ。