東京大学4年生のA君はこの12月になっても内定が取れなかった。 「東大生でも就職できない就職氷河期。こんな社会は間違っていると思いませんか」 A君は目を合わさずにそう語ると、自分で作ったという憲法草案を見せてくれた。 日本国新憲法草案 第1条 学歴は人間の価値を決定する 第2条 以下のとおり人種を定める 1優等人種 東大卒 2指導人種 その他旧帝大卒 3普通人種 その他国立大学卒 4奴隷指導人種 早慶卒 5奴隷人種 その他私大卒 6亜人間 高卒・中卒 第3条 自分より上の人種から求職があった場合、断ってはならない 第4条 自分より上の人種からのセックスのお誘いは、これを受諾する なんとも驚きの「憲法草案」だが、A君はいたって真剣だ。 「僕たちの世代はとても不幸です。たとえ優等人種でもコミュニケーション能力がなければ就職もできない時代。政府は僕たちの世代を救済するべき」 A君は就職活動のスト