1990年以降、共働き世帯の増加などで外食産業の存在意義が増した現在。しかし多くの産業同様、その反作用のようなかたちで消費者の好みが多様化し、画一的なメニューでコストを下げ、集客力を高めるという従来のチェーン店の強みが薄れつつあるのも事実だ。 たとえば、各店舗の店長に権限を与える「富士そば」は、店舗ごとに味やメニューが異なることでも有名だが、それら近年の飲食業界の趨勢が相まってか、都内にはありふれたチェーン店の看板を掲げながら、その店舗独自の限定的なイベントやサービスを実施する店舗が存在する。 本記事では、よくある店舗ごとの割引などではなく、意外性のある限定サービスを展開する飲食チェーンの店舗を紹介する。使い慣れたチェーン店特有の安心感がありながら、限定的な特別サービスを行うそれらの店舗は、まさに個人店とチェーン店良いところ取りとも言えそうだ。 ●HUB浅草店(東京都台東区浅草1-12-2