今年も暮れる時期になって、 知財学界史上に残るような爆笑判決が出た(笑)。 題して「本当にあったHな話」商標侵害事件*1。 れっきとした東京地裁民事第29部(清水節裁判長)の判決である。 事案の概要は至って単純であり、 「本当にあったHな話」という登録商標(第4703152号)の権利者である 原告(株式会社ぶんか社)が、 類似のキャッチフレーズを使用していた被告(株式会社竹書房)を 商標権侵害で提訴したというものである。 原告・被告ともに出版社であり、 両者が発行している雑誌は、コンビニの片隅の特殊なコーナー(笑)に 置かれている*2。 被告は、原告の発行する雑誌と同種の雑誌(「まんが快援隊」)の表紙に、 次のようなキャッチフレーズ(標章)を付した。 「本当にあったHな話がてんこ盛り!」 「実際にあったエロ話がてんこ盛り!」 「本当に出会ったH(エッチ)な話」 本件訴訟における争点は、 原