消費回復のために家計の利子所得を復活させる、そのために預金金利を引き上げるにしても、3%という水準が例になっていたのには正直驚いた。「経済教室」と言うからには、教室的に何かを教えようという趣旨があるのだろうが、家計1千兆円の金融資産が3%で30兆円の利子所得を生み出し、それで「消費が増えて、企業の売り上げが増え、賃金を引き上げることが可能になる」となってしまうと、まさに利上げするほど景気が良くなるというシナリオが堂々と語られてしまった。書き手は結構名の知れた識者だが、これっていわゆるトンデモ系の経済学だと思うのだが…。 私は経済学を学んだ人間ではないので、経済学的な反論というより実務的な反論を試みたい。預金金利が3%だとすると、コールレートはそれよりも上で、貸し出し金利はもっと上になる。ざっくりコールは4-5%、貸出金利は5-6%だろうか(この部分、銀行関係者のご指摘歓迎です)。ちなみに、