閉鎖的な山村に生きる平凡な少年少女たちに芽生える、仄暗いエロティシズムへの劣情とその爆発。押見修造原作の漫画『惡の華』はその禁忌を感じさせるテーマから熱心なファンに愛されている。しかも2013年4月より放映開始したテレビアニメは、いわゆる「萌え」のようなありがちな表現とは対極のものを作り上げ、同作はさらに話題を集めることになった。実写撮影を利用して生の淫靡さと不気味さを同居させた特異な映像、エンディングに流れるASA-CHANG&巡礼“花 -a last flower-”の禍々しい響き、そして組曲として全4曲が用意されたオープニング。どこまでもハードコアな表現は今どきのアニメには見られないものばかりだ。オープニング曲を手がけたのはバンド「宇宙人」のしのさきあさこ。神聖かまってちゃんのの子や後藤まり子、南波志帆らがゲストボーカルとして参加し、奇矯なアレンジワークの冴える楽曲はどのように作られ