ここ数日、朝日新聞のホメオパシー問題報道に呼応するかのように、科学・医療関係の各団体が、ホメオパシーの科学的根拠を否定し、医療現場で用いるべきではないとする声明を発表しています。これを踏まえて本紙では、治療効果がないにもかかわらず効果があるかのようにうたう行為全般を“疑似医療”と呼ぶことを提唱します。とくだん新しい言葉ではありませんが、ホメオパシーのような問題の構造を理解する上で最も適した言葉です。 ■“疑似科学”でも“医療類似行為”でもなく 日本薬剤師会は26日に発表した声明で、ホメオパシーについて“医療類似行為”という言葉を使っています。これに対して本紙ではホメオパシーを“疑似医療”と呼んでいます。 よりメジャーな言葉を使うなら、ホメオパシーは“疑似科学”あるいは“似非科学”と呼ばれるジャンルに含まれるものだと思います。しかし医療などの現場で実践的に用いられているものは、単なる知識とし