韓国の旅客船セウォル号沈没事故で、ことし2月に救命いかだの安全点検を行った整備会社が、実際には全く検査せず、いかだの状態は「良好」とする書類を作成、政府から管理を委託された業界団体に提出していたことが11日、合同捜査本部の調べで分かった。 救命いかだは、船が建造された20年前に取り付けられ、交換されず使用。固定器具がさびていた上、船体を塗り直した塗料で甲板にくっついて使えなかったとみられている。イ・ジュンソク船長(68)=業務上過失致死容疑で逮捕=らは、いかだが使えないことを認識し、発覚を恐れて乗客に退避を命じなかった可能性がある。 合同捜査本部は、整備会社の次長を10日に拘束し、業界団体に対する業務妨害容疑での逮捕を検討。手抜き検査を見逃した同団体の管理態勢も捜査する。(共同)沈没後、自動的に浮かんだいかだは皆無…【韓国旅客船沈没】救命いかだ使用不能、事故前から認識の疑い 韓国船沈没