企業は、報酬の引き上げや内部昇進、柔軟な働き方の提供、リモートワークの円滑化といったさまざまな人材戦略を通じて、従業員の定着率向上に取り組んでいるが、離職の増加に歯止めがかからない。筆者が提唱するのが、職場における能力開発プログラムを通じて、人材を組織に惹きつけ、維持する方法だ。本稿では、従業員にとって学習や能力開発の機会がいかに重要であるかを論じたうえで、定着率を高めるための3つの方法を紹介する。 米国では、依然として記録的なペースで離職者が相次ぎ、企業には候補者の数を上回る空席が生じている。多くのリーダーが、有能な人材を惹きつけ、維持することを、2022年の最重要課題に据えているのは無理もない。 報酬の引き上げや内部昇進、勤務スケジュールの柔軟性、そしてリモートワークの円滑化は、どのような時代でも優れた人材戦略であるのは間違いない。しかし、リーダーにとって非常に利用しやすく、必ずしも多