私たちはどこから来て、どこへ行くのか 科学に「いのち」の根源を問う 著者:森 達也 出版社:筑摩書房 ジャンル:自然科学・環境 私たちはどこから来て、どこへ行くのか [著]森達也 圧巻の面白さと圧倒的な違和感が同居する。しかも両者は同じ現象の裏表。であれば、読み出したら止まらなくなるのは当然だろう。 著者は言わずとしれた、オウム真理教を対象にしたノンフィクションで社会に一石を投じた人。その森達也が、人間とは何か、私とは何かを、科学はどこまで説明できるのか、さまざまな研究者へのインタビューを通して探っていく連作対談集である。対談相手は、日本を代表する当代きっての科学者たちだ。 森は、先の問について、あくまでも己の直観と皮膚感覚にもとづいて、科学者たちに肉薄していく。そのたびに科学者たちは誠実に科学的な回答を繰り出していくのだが、森は納得できない。「理屈としてはわかる。でも『理屈としては』だ」
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