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ブックマーク / book.asahi.com (3)

  • 森達也「私たちはどこから来て、どこへ行くのか」書評 納得”求め、科学ととことん格闘|好書好日

    私たちはどこから来て、どこへ行くのか 科学に「いのち」の根源を問う 著者:森 達也 出版社:筑摩書房 ジャンル:自然科学・環境 私たちはどこから来て、どこへ行くのか [著]森達也 圧巻の面白さと圧倒的な違和感が同居する。しかも両者は同じ現象の裏表。であれば、読み出したら止まらなくなるのは当然だろう。 著者は言わずとしれた、オウム真理教を対象にしたノンフィクションで社会に一石を投じた人。その森達也が、人間とは何か、私とは何かを、科学はどこまで説明できるのか、さまざまな研究者へのインタビューを通して探っていく連作対談集である。対談相手は、日を代表する当代きっての科学者たちだ。 森は、先の問について、あくまでも己の直観と皮膚感覚にもとづいて、科学者たちに肉薄していく。そのたびに科学者たちは誠実に科学的な回答を繰り出していくのだが、森は納得できない。「理屈としてはわかる。でも『理屈としては』だ」

    森達也「私たちはどこから来て、どこへ行くのか」書評 納得”求め、科学ととことん格闘|好書好日
  • 『「流域地図」の作り方』書評 人工的境界、取り払ってみると|好書好日

    「流域地図」の作り方 川から地球を考える (ちくまプリマー新書) 著者:岸 由二 出版社:筑摩書房 ジャンル:新書・選書・ブックレット 「流域地図」の作り方―川から地球を考える [著]岸由二 昨夏の日は高温多雨で、台風も多かった。水の被害も相次いだ。その際、警報などの範囲が市区町村であることに違和感を抱いた人はどれだけいるだろうか。多くの水害は、行政区ではなく流域単位で起きるのに……。 著者は「流域思考」を提唱し、流域単位での生物多様性の保全を提案実行してきた。東京都町田市を源流に横浜市で海に注ぐ鶴見川。三浦半島の全長1・2キロメートルの川が作る森。この2カ所の保全に力点を置く書籍をこれまで上梓(じょうし)している。その際、対になって語られてきた「治水」が書で前景化した。 基となるのが「流域地図」だ。通常の地図では、道路や鉄道、行政区分が重視される。小さな川や蓋(ふた)をされた暗渠(

    『「流域地図」の作り方』書評 人工的境界、取り払ってみると|好書好日
    ijustiH
    ijustiH 2014/01/21
    流域はしかし人工の流路によっても作られる。
  • 書評・最新書評 : 環境リスク学―不安の海の羅針盤 [著]中西準子 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    常識論にそった視点の有効性を示す 中西準子は、日では常に時代の半歩先を歩いていた環境工学者だ。このは彼女の退官講義と、環境問題をめぐる雑文を集めたもので、彼女のリスク論の優れた解説書にもなっている。 彼女のリスク論は、実は結構単純な話だ。環境問題でもコストやリスクをきちんと考えよう。あらゆる危険や害をゼロにするのは無理だから、処理にかかるお金と発生するリスクとを比べて妥協点を考えましょう。それだけ。 当たり前の常識に思える。でも環境問題の世界では、この常識がなかなか通用しない。一方では、お役所や業界の思惑で効率の悪い下水道整備が推奨され、一方では一切のリスクを排除せよと目をつり上げる(善意とはいえ)環境保護屋さんが跋扈(ばっこ)する。 中西はそういう双方の議論と一貫して戦い続けてきた。書はその現在進行形の記録だ。前半は、上下水道をめぐる議論。最初は汚染物質規制や特定の処理方式の是非を

    書評・最新書評 : 環境リスク学―不安の海の羅針盤 [著]中西準子 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
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