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本連載では、CCPMやDBRを生み出した大本のTOCの問題解決手法にスポットを当てる。多くのTOC関連書籍などで「思考プロセス」として紹介されているものである(本連載では「TOC思考プロセス」と記述する)。これをどのようにIT現場で問題解決に役立てればよいかを、筆者の実践経験を踏まえた知見も交えつつ解説していく。 TOC思考プロセスは、組織・システムにおける問題の根本原因を「制約」と捉え、その制約を解消する方法を考えられるようにする、体系的なアプローチである。組織変革における問題解決を目的に開発されたもので、様々なツール(後述する)が用意されており、本来は体系的に活用することが前提とされており、書籍でもそのように解説されていることが多い。 もちろんIT関連の組織全体で抜本的な生産性向上や品質向上の施策を打ちたいときにも、TOC思考プロセスをフルセットで利用してよい。しかし筆者の活用経験では
ユーザー企業がシステムの設計・開発を依頼するとき、そこには経営的な判断が存在する。顧客の「経営戦略」をとらえたうえでシステムを設計・開発できるITエンジニアになろう。 第2回では、戦略的思考に必要な道具の1つである「フレームワーク」について解説した。 フレームワークとは、すなわち「分け方」のことであった。事象を一塊で見るのではなく、分けることで分析ができる。しかし、分け方は増やせば増やすほどいいというものではなく、およそ5から7以下の部分に分けることが人間の脳の限界から考えても適している、という内容であった。 今回は道具の2つ目、「思考法」について解説する。フレームワークは便利な道具だが、やみくもに使えばよいというものではない。分けたはいいが、分けられたものに対して適切な考察ができなければ、良い戦略を立てられないからだ。フレームワークを使う際の使い方に当たるのが思考法である。 思考法の中で
左のメモを見て、あなたはどのようなことが理解できたでしょうか? 「そもそも読む気がしない……」、そう感じた人もいるでしょう。 ビジネスパーソンや学生に限らず打ち合わせや講義、セミナーなどの発表内容などをメモすることは大変重要なことです。しかし、実際にメモのとり方を観察していると、ほとんどの人は個条書きでメモをとっています。自分が聴いた内容のキーワードのみ、あるいは大事だと思ったキーフレーズを、淡々と記録しているだけです。みなさんはどうですか? 自分の記録したメモを取り出して、いま一度確認してみてください。自分が聴いたこと、理解したことがすぐに思い出せましたか? 個条書きメモは多くの問題を抱えています。すべて「文字」で書かれているために、一見してその内容や要素、関係性などをつかむのが容易ではありません。そのため、中身に含まれている問題点や解決策を発見しづらいという難点があります。さらに、記憶
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