「ブラック企業と批判を受けたこと。その後、経営危機といわれるまで経営状況が悪化したことには大いなる反省をしている」 10月7日に東京都内で開かれた大手居酒屋チェーン、ワタミの記者会見。10月1日に会長兼CEO(最高経営責任者)に就任したばかりのワタミ創業者の渡邉美樹氏は会見で開口一番こう語った。 同社の新規事業・新事業戦略発表には、100人以上の記者と数十台のカメラが押しかけ、注目度の高さを示した。多くの報道陣が注目しているのは、渡邉氏が6年間の参議院議員生活を経てワタミの経営に戻ってきたことで、同社の経営体質も逆戻りするのではとの懸念があるからだ。 ワタミは、2008年に居酒屋で働いていた新入社員の女性が過労自殺するなど「ブラック企業」として社会的に大きな批判を浴びた時期があった。13年には民間組織により「ブラック企業大賞」に選ばれたこともある。 実際、9月末に渡邉氏がワタミのトップに復