「失われた10年」という言葉がある。1990年代前半から2000年代前半にかけての経済的な停滞を指す言葉だが、今や失われた期間は20年に及んでいる上、状況が好転する兆しも見えない。もはや「失われた30年」に向かっているとの論調も多くある。 このような経済状況ではあるが、こと製品開発プロセスについて振り返ってみると、この20年間でさまざまなレベルアップがあったのは間違いない。しかしながら、この点に関してはあまり言及されることがない。その理由は、このレベルアップした開発プロセスが、事業成果に結びついていないからである。 本来、開発プロセスは、事業成果を獲得するための重要な要因のはずだ。ただ、事業成果を獲得する重要な要因となるかどうかは、製品のライフサイクルのステージによって変わる。成熟期の製品では、次の製品ライフサイクルを立ち上げられる事業の創出が最重要課題であり、開発プロセスがレベルアップし
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