【このコーナーでの学習のねらい】 キリスト教カトリックの支配下にあったヨーロッパ中世の教育実践とはどのようなものであったのか,そしてそのことが現代の教育にどのような影響を与え,どのような示唆を与えているのかを理解する。 【学び方】 @学習シートの項目に沿って,ヨーロッパ中世の教育の概要について整理する。 A日本の教育基本法を参照して,日本の学校教育において,教育と宗教との関係がどのように規定されているかを調べる。 1.中世の教育 西ローマ帝国が滅亡した後、ヨーロッパではカトリック教会が大きな力をもつようになる。すなわち,中世ヨーロッパ社会は,キリスト教が人間形成や学問研究に対して大きな支配権を握っていた時代である。近代における公教育制度の成立は,人々を誰が支配するのかを巡って教会から国家へ支配権が移っていくプロセスでもあり,教会が握っていた人々への支配権が国家権力へと移され