12年連続自殺者3万人以上。この危機的状況を打開するための切り札が、ついに出てきた。日本人の自殺の実態を浮かび上がらせる2つの調査結果である。1つは、これまでは公にされていなかった警察の自殺統計データなどに基づき、全国の市区町村別に、家族形態・職業・年齢層・性別などを今年3月初めてまとめたもの。もう1つは、NPOの自死遺族500ケースの聞き取りから集計が進む、自殺に至る経路の分析データ。これによって、自殺は平均4つ以上の要因が連鎖した時に起きていることや、人事異動などの共通のきっかけが隠れていることなどが浮き彫りになってきた。既に、こうした新データから地域ごとの自殺リスクをあぶり出し、適切な介入・サポートポイントをおさえて対策に乗り出す自治体が出てきている。番組は、明らかになった日本人の自殺の詳細な実態を検証し、さらに新たな対策に乗り出した足立区の取り組みを追う。 ■自殺に関する相談窓口