海水から簡単にリチウム回収=セラミックス膜で分離、「発電」も−原子力機構 海水に含まれるリチウムを特殊なセラミックス膜で簡単に分離、回収する技術を開発したと、日本原子力研究開発機構が8日までに発表した。リチウムイオンが膜を通過する際に「発電」もできる。今後、膜を薄くして効率を高め、面積を拡大して回収量を増やすことができれば、工業化が期待できるという。 リチウムはリチウムイオン電池に使われ、携帯電話、パソコンや自動車、家庭用蓄電池向けに需要が高まっている。大半が南米の塩湖で生産されるが、供給不足に陥る恐れがある。一方、海水にはリチウムが無尽蔵に含まれるが、濃度が非常に薄いため、回収にエネルギーが必要な場合は採算が合わない。 原子力機構の星野毅研究副主幹らは、次世代のリチウムイオン電池の電解質材料として開発が始まっているセラミックスを分離膜として使う方法を考案した。 実験では、容器に入っ