よほど楽観的な人でない限りは、みんな何らかの不安を感じながら生きています。 それらの原因がわかっているならまだいいのですが、中には一見順風満帆の人生に見えるけれど、自分でも何なのかわからない、漠然とした不安もあり、毎日が憂鬱になってしまう人も多くいます。 この不安とうまく付き合っていくにはどうしたらいいのでしょうか。 『Dr.明橋の生きるのが楽になるたったひとつの言葉』(主婦と生活社/刊)の著者で心療内科医の明橋大二さんは、そのカギとして「自己肯定感」を挙げ、本書のなかでその育て方をつづっています。 ■「自己肯定感」とは何か? 自己肯定感とは、端的に言うと「自分は生きている価値がある」という気持ち。これは「自分の存在そのものへの自信」とも言い換えられます。 これは誰にでも備わっている感覚ではなく、子供時代に親や周囲の人に、自分のいいところだけでなく、悪いところも含めてすべてを受け入れてもら