疲弊して退職する教師が後を絶たない。 一方で、国は教育学部をつぶし、教師を減らそうとしている。少子化が進み教師の需要が落ち込むに違いない。ならば養成に金を使う必要はないだろう。文部科学省はこんな見立てから、国立大学の教育学部(教員養成系)を少しでも減らそうとしているのだ。 もともとは数字しかみない財務省の教員数削減案から始まっている。緊縮財政のためだ。財務省は2015年10月、財政制度等新議会の諮問を受け、公立小中学校の教職員数約69万4000人を、2024年度までに約3万7000人を削減する案を文科省の示した。実際、2016年度予算編成で3500人規模の削減を求めている。当初、文科省は抵抗したが、予算を握る財務省には勝てない。文科省は教員削減案に乗っからざるを得なかった。これが教育学部削減へとつながっていく。 人口減地域では既定路線 どうやって、教育学部を減らすのか。 2000年代半ば、