次々に保育所を増やしている大手は、保育士にかけるべき人件費を施設整備に回している傾向が強い。それと比例するように保育士の処遇が悪くなり、低賃金・長時間労働で心身ともに疲弊して現場を去っていき、保育の質どころではなくなる。 東京都港区にある愛星保育園は姉妹園をもたないため、他施設への「弾力運用」(*)はしていない。 若手の保育士が「朝、おはよーと、クラスに入ると、子どもたちが、せんせー、せんせーと言って、ぎゅっとしてくれる。ちょっとしたことでも嬉しくて、子どもが可愛くて仕方がない。明日も会えると思うと幸せな気持ちになる」と話す。連載初回のブラック保育所で働く若手とは大違いだ。 かつて主流だったはずの「一法人一施設」できちんと人件費がかけられ、職場環境が整っていると働き手としても子どもにとっても保育が変わる。 *弾力運用とは:認可保育園に対して市区町村から支払われる「委託費」の内訳である「人件
![保育が崩壊する日本で「お手本のような保育園」が教えてくれること(小林 美希) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/098671450c0f4adb1372a2a5ebc151d051f7946c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F1%2Fe%2F1200m%2Fimg_1e7509c61396c86085a525b318d96e32587908.jpg)