中学生が過度に管楽器の練習をすると、顎の関節や筋肉が痛む「顎関節症」になりやすいことを、兵庫医科大歯科口腔外科学講座(兵庫県西宮市)の研究グループが、神戸市内の中学校吹奏楽部員210人を調査し突き止めた。管楽器演奏者の3分の1に症状があり、グループは「練習時は適度に休みを取って」と呼び掛けている。 強く息を吹き込むため顎周辺に負担がかかることが主な原因とみられるが、管楽器演奏と顎関節症との関連性をみる調査は進んでおらず、中学生対象の大規模調査は国内初という。 岸本裕充主任教授らの研究グループは2013〜14年、神戸市内で週6日練習する中学1校、毎日練習する3校の吹奏楽部員を調査。管楽器演奏者(184人)のうち、顎関節症は34・8%(64人)で、市民の一般的な有症率(5〜12%)を大きく上回った。打楽器演奏者(26人)のうち、有症者はわずか1人(3・8%)だった。 管楽器演奏者は、練習