印刷 「おとき」で振る舞われるお膳の一例=ふるさと栃尾里山倶楽部提供 「葬式料理」で山里に観光客を呼び込もう――。こんな奇想天外な発想で、岐阜県郡上市明宝二間手(めいほうふたまて)の住民たちが地域おこしを図る。葬式などの後、地元で採れた旬の野菜の煮物などを参列者で分け合う「おとき」という風習を再現し、11月と12月に試食会を開く。 地域おこしグループ「ふるさと栃尾里山倶楽部」の若者たち約20人が企画した。地元の男性によると、「おとき」には「昔は貧しく、葬式の時ぐらいは腹いっぱい食べようという意味があった」という。田舎ならではの参列者への素朴なねぎらいは、現代の観光客にもアピールできると考えた。 地元で採れた季節の野菜などを使って料理する。今回の試食会では、カボチャの揚げ物や紫大根の甘酢漬けなどが出る予定。季節ごとにメニューは変わり、春ならワラビやタラの芽、夏はそうめんやトマトなどを使