× 「定義域が空集合の写像(関数)は存在しない(定義できない)」 と思い込んでいる数学者が多いのですが、実は ○ 「定義域が空集合の写像(関数)は唯一存在する」 ことは公理的集合論における定理です。(この元を空写像(関数)とよぶ。) このことは、数学基礎論や圏論をある程度学んだことのある数学者は解っているようだが、そうは思っていない数学者も多いようです。特に、 「定義域が空集合である写像は存在しない」 という誤解は国際的にもあるようで、 竹内外史著、「層・圏・トポス」、日本評論社(1978年) の本文13ページに、 「φ 上の関数は唯一つ存在して φ 自身である」 ことを説明(証明)した後、 「こんなことを細々と説明したのは φ 上の関数は一つもないと誤解している人が往々にしているからである」 とでています。 (現在増補改訂版が復刊されています。あとがきに本文の訂正がありますので、 こちら