前回は、民生用3Dプロジェクターの発売は意外に難しいという話をした。同時に業務用として使われている3D投写システムについても書いたが、この中でもっとも3Dの品質に関して期待できないExpanDの方式が、もっとも既存の投写設備を変更せず、簡単に3D化が行えることも理解していただけたと思う。 設置環境を綿密に練ってからインストールを行う業務用に対し、製品を買ってきてポンと置くだけでそれなりに映らなければならない家庭向けの製品では、自然とアプローチは異なるものだ。しかし、スクリーンの変更などを伴わないExpanDの方式は、家庭でのプロジェクター設置環境に最も近い。言い換えればExpanDと似たやり方ならば、3Dプロジェクターも実現できる。 その際に問題になるのは、繰り返しになるが、やはり”明るさ”だ。 ExpanDと同様のフレームシーケンシャル表示で投写するシステムは、すでにDMDを用いるプロジ