~この物語を今年卒業する卒業生に捧げる~ 俺は三枝癒一(さえぐさゆひと)、開明高校の三年生。 俺はもうすぐ卒業する。何にも代えがたい思い出。友達、仲間。 どこを切り取ってもキラキラ輝いているようで、誰か全部ビデオで撮っていないかなと思うほど見返したいものばかりだ。そのクラスメイトとも3月を過ぎれば時間を共有することは無くなる。 俺は、、、、、俺は卒業式でちんこを出そうと思っている。 『俺は卒業式でちんこを出そうと思っている』 なぜ卒業式でちんこを出そうと思っているのか。 それは、期待されている気がするからだ。俺は、クラスで一番面白いとされている。おちゃらけてボケにいくタイプではない。あくまでもセンスで、授業の時に絶妙のボケで一瞬だけ緊迫した授業が緩むようなものを積み重ねた結果、全員の脳裏に「三枝癒一(さえぐさゆひと)は面白い」という印象が拡充された。センスで勝つと、強い。センスは落ち着いて