本書は、私たちの住む日本という国が、古代から膨大な時間をかけてじっくりと培われた、本当の意味で人間らしく、健康的で平和で、かつ満ち足りた理想的な社会であったということを示すものです。(「はじめに──日本が本当の豊かさを取り戻すために」より) こう記すのは、『世界が憧れた日本人の生き方 日本を見初めた外国人36人の言葉』(天野瀬捺著、ディスカヴァー携書)の著者。禅寺に生まれ、禅の教えを体感しながら育ったという人物。しかし外国での豊富な生活経験を持つ祖父母に影響され、成人後は自らも海外に出ることを決意したのだそうです。その結果、ヨーロッパ、オセアニア、米国、カナダと、20年近くにわたって海外に住み続けてきたのだといいます。 そんななかで実感したのは、日本人にとっては常識であるような礼節や、人に迷惑をかけないマナー(約束や時間を守る)、品格、基本的な生活習慣(体にいいものを食べる)といったことに