東京電力福島第1原発で、作業員3人が被ばくした3号機に続き、1、2、4号機でも放射能を帯びた水がタービン建屋の床にたまっていることが明らかになった。特に2号機は、水の表面での放射線量が毎時1000ミリシーベルト以上と、一般人の年間被ばく限度の1000倍を1時間で超えてしまうほどの高い値だ。原子炉内で何が起こっているのか。作業にどう影響するのか。【西川拓、酒造唯】 第1原発で使われている「沸騰水型軽水炉」は、原子炉内で核燃料の核分裂反応によって出た熱で水を沸騰させ、その水蒸気を直接タービンに送り込んで発電する。元々、放射性物質を含んだ水蒸気でタービンを回す仕組みだが、通常は外に漏れない。 吉田正・東京都市大教授(原子炉工学)は「非常に高い放射線量だ。原子炉圧力容器内で中性子を吸収して生成されるセシウム134などが含まれており、炉内の水だろう。2号機は核燃料がかなり壊れていて、そこを通過した水