愛読しております日経新聞の夕刊(3日付)コラムを読んでかなり驚いた。この驚きは、感動とか言うものではなくて、「マジ?」という驚きである。経済・金融面は職業的な観点で読むので、「マジかよ」という驚きの記事があっても、そうなった経緯は大体推察ができる。しかし、普段はほのぼの読める文化面で理解不能のコラムを目にしたのは本当にびっくりした。 具体的には「プロムナード」というコラムである。フランス文学者の方が「最後の砦の陥落」と題して、わが国の文化衰退を嘆いていた。衰退メカニズムは以下の通り。 ・文学史に名を連ねる作家の少なからぬパーセンテージは医学部出身。森鴎外、斉藤茂吉、安陪公房など。 ・文学読者の相当数は医者およびその家族であった。 ・美術、音楽、古書、趣味・道楽の世界でも金儲けに関係ない多くは代々、医業を家業とする者とその家族によって支えられてきた厳然たる事実がある。 ・なぜなら、医者、特に