マンガと海外 2009年2月27日 (これまでの 小田切博の「キャラクターのランドスケープ」はこちら) ちょっと年頭からゴタゴタしてしばらく間が空いてしまった。 リハビリ代わりに少し軽い話を書いておこう。 1月の半ばふたつほど海外のマンガに関するシンポジウムが京都で重なってあり、ちょっと聞いておきたかったのでいってきた。ふたつともおもしろいことはおもしろかったのだが、例によって埒もないことをいろいろ考えさせられた。 ひとつは国内でのマンガ研究というものがまだ形成過程にあるんだな、という単なる感慨だったのだが、もうひとつは日本人がマンガというものを通して海外を語る際にいつも感じる一種の恣意性とそれに対する諦めのようなものについてだ。 ふたつあったシンポジウムのうちひとつはテーマそのものが「フランスのマンガ(バンド・デシネ)」についてのものだったから当然そんなことはなかったが、もうひとつのシン