DNAの解析速度は1000倍以上になった いくらがんばっても敵わないものがある。 たとえば、東京から大阪まで行くのに、交通機関を使わなければ、何日もかかる。江戸時代の飛脚は、江戸から京都まで3~4日で走ったらしいが、これは何人かで交替した場合の話だ。1人なら、いくらがんばって走っても、1週間ぐらいはかかるだろう。ところが飛行機に乗れば、1時間ぐらいで着いてしまう。スピードにすれば、100倍以上だ。まるで勝負にならないのである。 飛脚の時代から飛行機の時代に変わるのには、だいたい100年ぐらいかかっている。100年で100倍になったのだ。これだってすごいことだが、最近もっとすごいことが起きた。21世紀初頭のたった数年で、1000倍以上になったものがある。それはDNAの塩基配列を読む速さだ。しかも、DNAの塩基配列を読む費用も、1万分の1以下になった。いわゆるゲノム革命が起きたのである。 今ま