毎年スター選手が脚光を浴びる米大リーグのドラフト会議で、今年は心温まる出来事があった。ダイヤモンドバックスが、脊髄損傷で車いす生活を送る大学生を34巡目で指名した。アリゾナ州立大のコリー・ハーン外野手(21)。「この気持ちは言葉にできない。有望な選手がたくさんいるにもかかわらず指名してくれた。一生涯、感謝したい」と喜びを表した。 高校時代から将来を嘱望された。全米代表にも選出され、現在ナショナルズで活躍するブライス・ハーパー外野手らとプレーした。卒業時にパドレスからドラフト26巡目で指名されたが大学に進学。しかし、入学直後に二盗を試みヘッドスライディングした際、野手とぶつかり首を骨折して下半身不随になった。大リーグでプレーする夢は突然、終わりを告げた。 幼少時からの負けず嫌い。約1年のリハビリテーションを経て大学に復帰すると、車いすに乗りながらコーチとして野球部員を支えてきた。 前向