ショロイツクインツレという長い名前は、アステカの言葉で雷と死の神を指す「ショロトル」と、イヌを意味する「イツクイントリ」の2語に由来する。(PHOTOGRAPH FROM AUSCAPE, UIG VIA GETTY IMAGES) アステカとマヤの人々にとっても、イヌは人間の最良の友だった。そのイヌは毛がなく、醜くも愛らしくもあり、人を癒やし、時には食料にもなった。そして最も重要な役目は、人をあの世へ導くことだった。 メキシカン・ヘアレス・ドッグと呼ばれることもあるが、犬種名はショロイツクインツレという(略称「ショロ」)。アステカの雷と死の神である「ショロトル」と、イヌを意味するアステカ語「イツクイントリ」の2語を合わせた名前だ。アステカの神話では、このイヌは生者を守り、そして、冥府の最下層であるミクトランに至る危険な旅で死者の魂を導くために、ショロトル神が創造したとされる。(参考記事: