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増田文学に関するinriver1429のブックマーク (13)

  • 防犯カメラの死角を必死で探したことがある

    実家に帰ってきて親のいない茶の間で水ようかんをべていたら、この家でこんなにしずかな時間を過ごすのは久しぶりだと気づいた。 それは両親が旅行(といっても彼らも私も都民なので県をまたいだ移動をするのは悩ましく、近場のホテルをとって普段よりすこし贅沢みたいなことをしている)で不在にしているのはもちろん、私が人との同棲結婚離婚を経てひさびさにひとりになったからというのもある。 10代後半から20代前半にかけては、親の不在期間はそのまま、好きな男の子を家にこっそり連れ込むためのタイミングだった。 いま、ひどいときには収入が5ケタになるような弱小フリーランスの私とはちがい、両親は当時から地に足のついた仕事をしており、なおかつ良くも悪くもバブル世代的な人たちだった。10年ほど前、実家の駐車スペースには黒くでかいベンツと流線形の銀色の外車が並んで置かれていて、家族である私から見てもそれらは笑ってしま

    防犯カメラの死角を必死で探したことがある
  • 緊急事態宣言が解除になって初めての出社でクッソダルいと思いながら自席..

    緊急事態宣言が解除になって初めての出社でクッソダルいと思いながら自席でブクマと増田を1時間くらい眺めて書き込んでから席を立ってトイレに行こうとしたら溝口さんが久しぶりにいて、在宅勤務中どうしてたんすかと聞いたら、聞いてくださいよ、ヨガと筋トレで腹筋がバッキバキに割れてシックスパックになったんですよーというので、え当ですかじゃあちょっと見せてくださいよと言ったら、えーそれセクハラですよーと言いながら笑って、いやお前がその話題振ってきたんだろうがと思うが、最近外全然行ってないですねーという話に移ったので、じゃあ久しぶりにどっかべに行きますかと言ったら、いーですねーと意外にあっさりとOKしてくれたので、何がいいすかと聞くと、なんでもいーですと言う、いやそういうのが一番困るんだろうが決めろやと思いながらもちろん言わず、じゃあオメガラーメンとかでもいいんすかと言ったら、あーたまにはいーですねー

    緊急事態宣言が解除になって初めての出社でクッソダルいと思いながら自席..
  • 夜勤明けの帰り電車を待つ

    現在私は工場勤務で、昼勤夜勤を繰り返す部署にいる。工場の御多分に洩れず、最寄り駅に各駅停車しか止まらないような田舎に職場があり、住んでいるのも各駅停車しか止まらない安さだけが売りのアパートである。夜勤の場合、いつ終わっても30分は電車を待つ必要がある。 私は、かつてこの30分が嫌いで仕方がなかった。 工場勤務は退屈である。ただ同じ作業を繰り返すのみ。作業をしながら考え事をするか、うるさい環境を利用してそこそこの音量で歌うくらいしか退屈しのぎがない。そんな退屈が終わった後に30分も無為な時間を過ごしたくない、早く帰って飯って酒飲んで寝たい、以外の感情がなかった。 去年の今頃、勤務中退屈しのぎに考えていたことを、30分の退屈しのぎに文章に起こすことを始めた。工場勤務者の御多分に洩れず、私は頭が良くない。私がそれまでに書いた文章なんて、2ページと1行の読書感想文が恐らく最長だろう。四苦八苦しな

    夜勤明けの帰り電車を待つ
  • 消費税2045

    2045年、日。 1989年に導入され、2019年に軽減税率を取り入れた消費税は、その後奢侈税やガソリン税などを取り込み続け、巨大で複雑怪奇なシステムと化していた。軽減税率があり、世帯収入による免除措置があり、激変緩和措置があり、その例外があり、さらにその例外があった。あるフードコートは近隣の小学校からちょうど300mの距離にあったため、小学校に近い東側でべるか遠い西側でべるかで税率が変わった。ある喫茶店では時間帯とテーブルによって同じコーヒーの税率が24段階に変わることが分かった。もはや正しい税率は誰にも分からなかった。国税庁や税務署の問い合わせ窓口はパンクしていた。新商品のメロンパンの税率について確認するため24時間ぶっ続けで電話を耳に押し当てていたパン屋の店主が倒れて入院した。人々は皆疲れ果てていた。 世論は財務省を容赦なしに糾弾し、政治家も財務省さえ叩けば国民の受けが取れると

    消費税2045
  • デリヘル嬢に説教されるから生き方を変えたい

    風俗嬢に説教するおじさんというのがいるらしいけど、客に説教する風俗嬢というのも確かにいる。 仕事論から人生論へと話は続き、プレイ時間のほとんどが説教で占められる。 60分を90分にしたところでチンコをいじられる時間は変わらず、説教が延びるだけ。 昔から私は口下手で、聞き役にまわることが多かった。 学生時代やってたパート先でも先輩パートタイマーから仕事論や人生論を延々と語られた。 仕事終わりに先輩の奢りで飲み屋で聞かされるなら喜んで聞いただろう。 けれど仕事中にされていたからかなり迷惑だった。 話の内容は先輩がこれまで酷い目に逢ってきたこと、そしてこの先君も酷い目に遭うだろう、君は俺みたくなるなよという内容で、聞いていて辛かった。 先輩が“40代”で、“男性”ってところと私が“年下”だからこの関係になってしまったのだと思っていた。 しかしこれが40代女性に変わっても同じことが起こる。 雑談で

    デリヘル嬢に説教されるから生き方を変えたい
  • セフレですよ、不倫ですよ、ねえ、最低でしょ - 傘をひらいて、空を

    仕事の都合で別の業種の女性と幾度か会った。弊社の人間が、と彼女は言った。弊社の人間が幾人かマキノさんをお呼びしたいというので、飲み会にいらしてください。 私は出かけていった。私は知らない人にかこまれるのが嫌いではない。知らない人は意味のわからないことをするのでその意味を考えると少し楽しいし、「世の中にはいろいろな人がいる」と思うとなんだか安心する。たいていはその場かぎりだから気も楽だし。 彼らは声と身振りが大きく、話しぶりが流暢で、たいそう親しい者同士みたいな雰囲気を醸し出していた。私を連れてきた女性はあっというまにその場にすっぽりはまりこんだ。私は感心した。彼女は私とふたりのときには同僚たちに対していささかの冷淡さを感じさせる話しかたをしていた。 どちらがほんとうということもあるまい。さっとなじんで、ぱっと出る。そういうことができるのである。人に向ける顔にバリエーションがあるのだ。私は自

    セフレですよ、不倫ですよ、ねえ、最低でしょ - 傘をひらいて、空を
  • 初めて風俗に行きました

    風俗店を利用する同級生あるいは同僚を、心の中で「俗物」と罵っていた。先輩社員の奢りでピンクサロンへと吸い込まれていく同期を、心の底から軽蔑していた。私は今日、その男根への承認という勲章を求めて風俗店を利用する許されざる「俗物」となった。最もなりたくなかった存在へと身を落としてしまった。それだけではない。下らない自尊心と間違った配慮、そして醜い自意識によって、正常に風俗店を利用する彼らよりも程度の低い存在へと成り下がったのだ。そして、自分の汚れた心の言い訳にこのような俗物的な文章を書き残すことが、さらに私自身を俗物へと貶めるのだ。 私は病だった。毎日のように精神的発作を起こし、衝動的な自傷行為――主に私が許し難いと感じている非道徳的な行為を私自身が行うこと――に明け暮れ、一人孤独に単調な日々を過ごしていた。それでも、他者を私の精神的安定の材料として利用しない、という規範を自分に課していた。

    初めて風俗に行きました
  • もしも桃太郎が一行がITのスタートアップだったら

    恵比寿駅の喫茶店。イヌ、サル、キジが張り詰めた空気でテーブルに同席している。 喫茶店のドアを開けて、桃太郎が入ってくる。 桃太郎「おつかれーっす」 イヌ、サル、キジ「……っす」 桃太郎「ごめんごめん、遅くなっちゃったわ。いやね、きのう金太郎と浦島太郎と飲みがあってさ」 キジ「え、あの有名な……」 桃太郎「そうそう。お互い名刺交換して。まぁやっぱ視座の高さが違ったわ。特に浦島太郎なんて玉手箱開けた経験者だし。金太郎は店にクマで乗り付けてた。ツキノワグマ」 サル「はー、すごいっすね」 桃太郎「浦島太郎、酔って乙姫に今から店こいよ!ってLINEしてたわ。ま、来なかったんだけど」 イヌ「……」 桃太郎「で、今日は何の話だっけ?」 サル「えーっと、それがっすね……」 桃太郎「来月の、鬼ヶ島ロンチの話?」 キジ「いや……」 イヌ「……俺から話すわ。実は、四人の座組みの件で、もう一回ちゃんと話したくて」

    もしも桃太郎が一行がITのスタートアップだったら
    inriver1429
    inriver1429 2019/05/27
    ユーモアを感じる
  • こんばんは、カマキリのオスです。今まさに愛する妻に食いちぎられている..

    こんばんは、カマキリのオスです。今まさに愛するいちぎられている最中、これを記述しています。 私には人間の営みがどのようなものであるのかは皆目見当も付きませんが、自分の宿命はわかっています。もちろん、生まれたときからわかっていたわけではありません。つい数分前までは恍惚でした。憧れの女性をようやく自分のものにできたのですから。 思えば彼女はクラスでは目立つ方ではありませんでした。しかし、自らの中に芯のあるような、そんな態度が私の心を惹きつけて離しませんでした。彼女も私もハナカマキリではなく没個性的なオオカマキリですが、私にとって彼女は世界に一人だけの高嶺の花でした。 きっかけは「ハリガネムシ、ついてるよ」でした。陸上部に所属していた彼女は卓越した身体能力で、私に寄生しようと試みていたハリガネムシを殲滅したのでした。きっかけは彼女の単なる善意から。彼女が意図せず作ってくれたそのきっかけを私

    こんばんは、カマキリのオスです。今まさに愛する妻に食いちぎられている..
  • x けものフレンズを観ているとIQが下がる o けものフレンズを観ていると我々..

    x けものフレンズを観ているとIQが下がる o けものフレンズを観ていると我々がいかに愚かな生き物なのか思い知らされる。それに対して彼女はどうだ。 相手の良さを見つけ尊重し、 過ちがあれば素直に謝罪し、 自分の大切な部分は譲らず、 何より優しさに溢れている。 私も彼女のようになりたい、 少しでも彼女に近づきたい、 そう思い真似をしてみても、 セリフは空虚に響くのみだ。 そうだ彼女はこうも言った、 得意なことはそれぞれ違う、 それならこんな私にだって、 何かがきっとできるはずだ。 またも間違うところだった、 とりあえず今はそのお礼に、 素直に喜びを叫んでみよう、 今度は真似でなく私なりに。

    x けものフレンズを観ているとIQが下がる o けものフレンズを観ていると我々..
  • エビフライ

    この前まで嫁と口を聞かない仲になっていた。浮気不倫ではなかったが、原因はいろいろあった。喧嘩も多かった。 嫁は夕を作ってくれなくなった。それから、嫁は嫁の夕を作り、俺は俺の夕を作っていた。そしてべる時間も全然違う。寝る時間も違う。一緒に住んでいながら別居している状態だった。 最初はとても腹が立ったが、時間が経てば人間は順応していくのか、自分で自分の分だけ料理を作ることに何の疑問も持ってなかった。調理棚も、明確に俺のスペースと嫁のスペースが分かれ、お互いのスペースに侵した調味料や器具はお互い何も言うこと無く捨てていた。 俺は俺で料理趣味になりつつあった。だが昔、結婚してすぐは料理なんか作らなかった、というか作れなかった。少なくとも嫁みたいにレパートリーに富んで、手早く美味しい料理をつくることは夢のまた夢だった。だが自分のために料理をするとなって自分の料理の腕に辟易し、レシピ

    エビフライ
  • おっさん増田のみわけかた

    インターネットは嘘を嘘として楽しむ場所なので、こんなことを言い出すのも野暮なのかもしれないが、 私は「騙されるのが嫌だ」「感動を返せ」とほざくバカに自衛のための武器をあげたい。 なぜなら増田とは地上に残された唯一博愛の地であり、敵に塩を送る礼儀をわきまえた唯一の匿名人種だからだ。 そのことが増田たちを誇り高くしている。 で、だ。実際どう若い娘を装ったおっさん増田を見抜くかだが。 まず、見てすぐわかるタイプのがいる。いわゆる「初級おっさん」というやつだ。これはおっさんもわざわざ隠そうとしない。場合によってはラスト一行で男バレを自らやることもある。 これをもって「おっさん乙」などと得意げにコメント打つのは愚の骨頂、カモの所業である。 即バレなどおっさんにとっては前戯のようなもの。まだアナルには爪先すら触れていないのだ。 そんなおっさんが気を出して騙しにかかった場合はどうだろう。 ぶっちゃけて

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  • 痴漢、炎上、ネットリンチ

    「痴漢にあっています、助けてください。今京王線急行の調布、明大前間です。拡散希望。#京王線」 ある月曜の朝、通学途中に覗くスマホの中にそんなツイートがリツイートされてきた。なんとなくだが、嫌な予感がした。 「特定しました。犯人は30代らしき短髪のサラリーマンで、えんじ色のマフラーが首元に見えます。気持ち悪い笑いしてる。明大前駅の人、駅員さんに通報して待ち受けてください。号車は5号車です。あと少しだから頑張って!#京王線」 そんな別人のツイートもリツイートされてきた。ああ、これは炎上するなぁ、そう直感した。 「明大前駅、5号車前待機しました!#京王線」 これもリツイート。このリツイートを読んだときに、「次は〜、明大前、明大前〜」というアナウンスが流れてきた。間抜けだが、このアナウンスを聞くまで件の京王線に乗っていることに気がつかなかった。 まさか、と思って辺りを見回したら、いたよ、泣きそうな

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