個々人の専門性への特化は、消費者へのサービス向上へとつながるものだ。当然、それ自体は否定されるものではないだろう。けれども、市民が専門家によるサービスの「受け手としてだけ」になると話は違ってくる。なぜならそれは、市民が受動的に、もっといえば、無能力になっていくのを推し進めていくことになるからだ。 その問題は近年、3.11などの出来事に対応することの出来ない狭義の専門家への懐疑などといった具体的な形になって、目の前に現れているといっていいだろう。そのような専門家への信頼に基づく「知」の在り方が成立しない事態が起こっている時、私たちはどのような「知」のあり方を再構成する必要があるのだろうか。本書では、「専門的知」と「市民的知」という2つの知性を有機的につなぐ必要性を説いている。 そのような「パラレルな知性」のあり方をどのように育てていくのか。それは「市民性」の成熟の前提として、問題解決のための
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