大型トラックやバスのタイヤが走行中に外れる事故が6年で6倍超に急増し、2017年度は67件に上った。冬タイヤの交換作業ミスが目立つが、脱落する8割強が「左後輪」に偏っていることもわかった。いったいなぜなのか。左は歩道に近い側で極めて危険。国土交通省や業界は注意喚起と原因究明を進めている。 8トン以上のトラック、定員30人以上のバスのタイヤ脱落事故を国交省が集計した。タイヤ脱落は、00年代前半に三菱自動車製の大型トラックの部品「ハブ」が相次いで壊れた問題などで啓発が進み、一時減少傾向にあったが、11年度の11件を底に増加傾向に転じた。 17年度の内訳を見ると、9割ほどが冬用タイヤの交換など着脱の3カ月以内に発生。約9割が、ボルトを規定値まで締め付けていないなどの作業ミスと推定された。ミスが増えている要因としては、近年の輸送業界の人手不足が指摘されている。国交省の資料では、自動車整備要員の有効