勝手なイメージが一人歩きしている「部落」。部落という言葉について、詳しく知らない人も多い。いったい「部落」とは、どのような意味を持つのだろうか。 「部落」とは、部落の発祥や起源には諸説あるが、江戸時代以前の身分制度のもと「穢れている」など、排除されてきた人々が居住している場所(部落)をさす。「部落問題」は、その地域に居住する人々や、そこにルーツを持つ人々に対して、受けるべき権利が奪われてきた問題のことである。 第二次世界大戦後、日本国憲法における「基本的人権の尊重」が宣言され、社会階級制度が消失した後も、多くの課題が残った。その後、1969年に「同和対策事業特別措置法」が制定。2016年に「部落差別解消推進法」が公布・施行された。 大坂府出身で教育コーディネーターとして活動する武田緑さんの母親は部落出身であり、武田さん自身も大阪の部落で生まれ育った。武田さんによると「『血や死は穢れがうつる