新年になってから何かとディスってばかりで世間を狭めるばかりだが、素晴らしいものもたくさんある。今日は私なんぞがわざわざ取り上げる必要もないほどベストセラーな「闇金ウシジマくん」をマジメに語っておこうと思う。 この作品、当初こそは派手な設定とケバケバしさに彩られたイロモノ的なものかと思ったがさにあらず、最近はいよいよ文学性の香りさえただよう、現代日本社会の最先端を抉るとんでもない作品として化けつつあるような気がする。 前回は某ベストセラー教授に対して「はいはい、あなたにかかれば今の社会は荒れ果ててるでごぜえますよ、チンコチンコ」とか書いたら山ほどブクマしてもらったのだが、この「ウシジマくん」で描かれる現代社会の殺伐荒涼ぶりは目を見張るものがある。老人達や良識派が震え上がるような悪夢的な若者ばかりが登場し、そんな連中を生み出してしまう絶望的なほど悲しい下流社会の描写はぞっとするほどリアルである