「新書で歴史を読む」第4回は、岡本隆司さんにお話を伺います。『李鴻章』『袁世凱』(岩波新書)をはじめ、『近代中国史』(ちくま新書)、『中国の論理』(中公新書)、『日中関係史』(PHP新書)など数多くの著作で知られる岡本さん。近年ではご専門の中国史からさらに視野を広げて、『世界史序説』(ちくま新書)といったお仕事もなさっています。 原体験は小学生の頃に読んだ歴史読み物だったと思います。池波正太郎だったかな、時代小説の作家が子ども向けに物語り風に書いたもので……中学くらいになると、そういう物語・小説も読んでましたが、永井路子の史論あたりに影響されたんでしょうか、フィクション・作り話よりは、むしろハードな歴史学のほうに向かっていきました。それで、中公文庫の『世界の歴史』『日本の歴史』シリーズなども手に取って読んでいましたが、書いてあることばがずいぶん難しかったことを覚えています(笑)。今からふり