文・写真/横溝絢子(海外書き人クラブ/トルコ在住ライター) トルコの南東部は、文明発展の源となったチグリス川とユーフラテス川に挟まれた小アジア(アナトリア)の南東に位置する、豊かな歴史と文化遺産に恵まれた場所。 古代のアッシリアやローマ、ペルシャなどさまざまな帝国や文明、民族が行き交った。 その歴史は新石器時代の紀元前7,000年頃にも遡る。 紀元前2,000~1,500年にフルリ人、紀元前1,200年頃にはヒッタイト人がこの地を支配した。 1983年、このトルコ南東部のシャンルウルファ県郊外にある山頂からギョベクリ・テペ(太鼓腹の丘の意)が発見される。 1995年よりシャンルウルファ博物館とベルリン・ドイツ考古学研究所による共同の発掘作業が開始され、全容が明らかになった。 ギョベクリ・テペは、エジプトより約7,000年も古い、1万1,600年前に作られたと考えられる世界最古宗教施設である