テロリストから逃れて難民となった高校生。早朝から仕事を求めてさまよう難民の女性。アフリカの人たちを撮影した写真展が、TICAD=アフリカ開発会議の開催に合わせて、都内で開かれています。 撮影したのは、デンマーク人のドルテ・ヴェルナーさん(56)。世界銀行の主任農業エコノミストで、世界各地の食糧や貧困問題を調査し、解決に必要な政策の提言を行っています。エコノミストのヴェルナーさんが、なぜ写真を撮り始めるようになったのか。写真に込める思いを聞きました。 (国際部記者 山田奈々) 「この水を飲んでいる人たちの生活を早く改善しなければと強く思いました」 ヴェルナーさんが見せてくれたのは、茶色く濁った水たまりの写真。12年前、アルゼンチンのアンデス山脈近くを調査で訪れた際に撮影されたものです。 海抜4000メートルの高い場所に住んでいるため、女性や子どもたちが、毎日何時間もかけて水をくみに行っていま